
私と夫の結婚の出会いは紆余曲折、
全てはトメの掌の上、ほぼ計画的犯行でした。
計画の始まりはトメが常連の珈琲専門店。
大学時代にバイトで働いていました。
いつもはお友達と一緒に楽しそうに
話をしている綺麗な常連奥様のトメ。
その日は妙に顔色が悪かったので
注文されたいつものコーヒーではなく
「紅茶如何ですか?
新しいジャスミンティー入ったんですよ。
今日だけなんですけど」
と勧めたらビックリした顔をされたが頷かれた。
ガチガチの珈琲専門店で本当は
ジャスミンティーは置いてないんだけど
私は私で個人的に飲むために用意してた
茶葉を店長に断りを入れてトメに出した。
「顔色悪いので、
珈琲より落ち着くかもと思って。
ごめんなさい」と
普段は接客も掃除も全て、
バイトが泣いて辞める程厳しい店長が
何も言わずにサムズアップしてきて笑った。
その後全くお客さんは入ってこなくて
一時間くらいゆっくり2杯飲んで笑顔でトメが帰った。
翌週から何故かメニューに
ジャスミンティーが載っていて
「店長パクリっすよ。アイデア料貰っちゃいますよ?」
「良いよ。時給5円アップね」と
「まじすか!やった!」というやりとりがあり、
実際に5円上がってて超嬉しかった。
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